うさぎとピクニック

うさぎと、自転車、田舎での日々

勝手なつぶやき

ICF-5800 スカイセンサー

1r1051412ラクタじゃないです。
エネルギーの塊というような、懐かしい物体。
小学生だったかのころアマ無線ブームのさなか突如として起こったBCLブームがありました。

深夜に、窓から迷い込んでくる遠くの放送局を聴くのがブームでした。
聴くというより、そういう機械、がはやったともいえるのかな。
それを象徴するデザインのこれが、好きでした。
とてもじゃないけどただ憧れるばかりで買えなかったソニースカイセンサー

【オンは上へあげて、ライトオンは下に下げるというギミックや感触にわくっとするのです】

 

少年時代のあこがれがラジオってどういう時代ですかってことですよね。
むかしむかし、戦争か終わったころ、みたいな世界。
いやいや、まさか。ラジカセは家にあった時代ですけど、、

 

はい、震災後手に入れたのは(信じられないことに40年!)くらい前の中古の単なるラジオです。

 

 

1r1051418 アマチュア無線は免許や装置で敷居が高い。
この遠くの局を探り聞くというブームは、ただ聞くだけなので、
見知らぬ遠い街から聞こえる放送、というのが
新鮮。
けれど、それには高感度のチューナーと、音のいいスピーカー
などの性能を要求されるわけで、なぜかアーミー仕様だったり
航空機のようにいろんなスイッチがあったりして、それはただ男の子の憧れでした。

 

 

【このチューニングダイヤルに指がはいり、そこを回してファーストですばやく、あとはスローでゆっくり確実にダイヤルをさぐるという、なんとスパイ的なこれにもわくっと。】

 

そのあとの数年、カセットが進歩しウオークマンが出てきて、ベータビデオが、
CDが、出始めた時代のまっただなか、時はバブルに突入。

話しは戻り、当時の中学生には2万円ものスカイセンサーは買えなかったので
英語の勉強に使うということで買ってもらった(基礎英語とか学研のテープね)
ラジカセで身近のオールナイトニッポン
セイヤングかFEN(英語ではなく音楽を聴いてました)を。

勉強道具で、たまに、遠くを探ります。
いまでいうとインターネットのような。ちょと違うか。

 

 

1r1051415_2 自宅の重苦しい受験勉強の隙間に、ひっそりと息をひそめ、
指先で1ミリ単位でチューニングをして
空気の震えを感じた、深夜。

東京の下町から初めてぼくが送ったのは広島だったかな。
ベリカードを頂いた。聴いたというはがきの報告をした
中学生に、ちゃんと返信をもらたことがうれしくて。
遠い異国に旅してやさしさにふれた感じでした。

そういったひとつひとつの手触りのような小さな羽ばたきが
いまも心のひだに残っていたり。
今はもう、息をひそめ遠くの局を探すこともないけれど、
ローとハイのチューニングのスピードをダイヤルで変えながら
秋葉原で触れて魅せられたあのときの
わくわくした感覚を思い出すための道具としていまは存在しています。

 

1r1051421 コンデンサーなども含めあと何年正常に使えるのか、
道具としても、戦艦ヤマトみたいな重厚な
ラジオもう二度と作ることはできないでしょうね。

【このものさしは、何のためだろう、地図の縮尺のため?】

購入して以降、たまに存在を眺めたりするだけで、

もったいなくて、スイッチをいれることはほとんどありません。