うさぎとピクニック

うさぎと暮らす、おもに自分の日々

勝手なつぶやき

時代違い食違い

1dsc_0118 明治時代からの旅館だというここの
温泉への通路はちょっと変わっていて
階下の温泉棟にいくトンネル通路に
一枚石でできた滑り台があります。

さっそく滑ってみました、
でも、お尻がはまってしまって…ちょっとびびった。
昭和11年に作られたものなので、
ひとのサイズが小さかったようです。

温泉は源泉かけ流し、とてもあたたまるお湯でした。

源泉の量って全体で決まっているので
自分のところで源泉をもっている以外は
分け合うのでちいさい旅館はかけ流しで
おおきいホテルなんかは循環ろ過で加水になるのは道理。

はなしとしては、ずれるのですけれど、
なんというか、大きく儲けてるとこって
だいたいどこかで裏で設けているところがあるもので
それで余裕ができた表むきで、ゆとりのサービスとして
見せています。

旅館に限らず逆に、こじんまりとやっている仕事では
とてもこまかいところにまで手がまわらないもの、
けれど、小さいとこは隠し事はできない、
裏がないというのも確か。
ごまかしがきかないという部分が全体。

1dsc_0116 さてこちらの宿泊費1万円の旅館の食事。
手をきちんとかけた思いある料理で
とてもうれしくなりました。
なんというか、いい材料という手段が、
目的になっていないというのが、面白いことでした。
普通なら、なになにを使った、なんという風に作った料理です
というところ、ここではただでできて、それでおしまい。

ほとんどひとりで配膳をしているので
説明をとる時間や日々かわる料理の説明書きなんというものに
手を取られるよりきていただいたお客においしいと味わってもらえればという
目的がきちんとしているという部分です。

1dsc_0117 とはいえです。
料理を食べていて、はて?
これおいしいんだけれど、なんだろう。
と、思ったので、配膳に来ていただいた方に
聞いてみました。
そのひとは、学校を出て
ここに就職して
今日初めての、ここでの仕事です。
とおかみさんが紹介してくれました。
年齢は、20才くらいの女の子。

あちこち話が飛んですみませんが、
こういうこともあります。
和食料理人の知り合いが、お花のことをよく知っているので
どうして?と聞いたら、和食の有名店での修業時代に
修行中とはいえ、カウンターのお客に食材や
とりあつかっているものについて聞かれたら
わからないと言っちゃいけなくて、、
なんでも聞かれたことには答えられるよう
その日の食材はもちろん、飾ってある花の花言葉まで
覚えさせられたと。

で、ぼくはいつもそんな感じで興味をもつと聞きたくなるので
やはり聞きました。
来ていただいた新人お給仕さんに。

このぐにゅっとした茶色のは、なんでできているんですか?

にこっと笑って、
「さー?」

…?ことばに詰まって無言になってしまったので
あわてて、栃もち?と、具体的に
お返事をしやすく、フォローしてあげました。
すくなくともこちらはそのつもりでしたけど。

「なんでしょうねー」
にこっ
「あはは」

あはー
…わかんないよねー

つられて笑ってしまった。


わからないにしても、
聞いてきますとかいうのかと思った自分が
間違った。


でまたもや、
なんか魚を焼いて、お椀にしたものが出てきて
食べてみたらこれがうまい。

だしもよく出ていて
はたはた?
トビウオ?、
のりは岩のりみたいだけれど、土地のものかな。
ホテルなら、日本海のもの、とかいって中国の日本海だったりだけれど
ここのクオリティなら、地元のものではと思って聞いてみると、

「さー?
にこっ。」

なんでしょうねー
一緒に悩みましょう、
首をかしげてあげますというような
優しい女の子。

あはっ、お姉さんは、ここの地元の人?
つまり鶴岡でこういうものを食べてきてない?
と聞くと、

「鶴岡です。
でも、こういう中身とかはあまり…」

次に、「笹巻きです。」
とお姉さんもってきてくれて、開いて食べたら
これまた何だ?
透明な、つるっとした、食べ物だ。

来た時にまた、これはなんですか?
笹巻きを懲りずに指さすと

「笹巻きです。」

そんなのわかっとるわーい(内心の声ね)

優しくいいかえて、材料は、米ですかね?、と聞くと

しげしげと食べかけを覗き込んで
「米…みたいですよね。」

そんな他人事みたいに言われても…。
学校の授業で、あてられて迷っている学生みたいで
申し訳なくなってきました。

べつにからかったりしたわけではなくて、ただ
おいしい、という理由を知りたかった、
どうしてこれを出すのかそのわけが
知りたかったのですが、
どうも、お姉さんのどうして私にきくの?
というにこっ。
というなんにも悪意がない、表情に
どうでもいいやって、だっておいしかったし

地元で食べられている、材料を使って
おいしく作ろうとして、その結果おいしかったという
だけのことで手間をかけたとか、地元の食材だとか、

そんなのはここの人たちにとっては別にいいみたい。

帰り際、ちょっと年配のおばちゃんに聞いてみました。

透明な笹巻きは、何度も精米して吟醸にしたもち米を使い
広葉樹の灰であくぬきを三回くらい
丁寧にしないと濁ってしまって、透明にはならないのだそう。
あく抜きが下手だと濁ってしまうからばれてしまう。

鶴岡ではそれが当たり前で、でもよその地方では笹巻きというと
ご飯が入っているもののようですね。

もずくとか、岩のりも目の前の海岸で採りました。

…そういう話を聞きたかったよー、おばちゃーん。