「あと1時間ほどで、そこどこにつきます」というアナウンスで目か覚めました。
そこどこ?
底土港のことでした。
無事接岸できたので上陸です。
三宅島では雨、だったので天気予報からして
こちらも降っているんだろうなと
覚悟していたのでほっとしました。
もし雨が降っていたら、あまり走り回らず温泉だけ行こう
と思っていたので。
上陸してほかのふたりと、自転車組み立てが同時に始まったので
あれこれっとなに、自転車組み立てレース?みたいな気になって
脳内スタート、用意ドンでした。
結果は、数十秒負けました、お隣は手慣れたベテランさんのよう。。
雨が降ってなかったけれど、走りはじめて身体が重く
疲れがとれていないどころか、疲労が蓄積されてました。
なんだか湿気ぽいし、いつ雨が降り出すかわからないといった天気だったので
北の山へ行くことはやめて、とりあえず南側だけ一周してみようと思い、
走りはじめたら、あ、まだ朝ご飯食べてなかった
こんな時間(到着が遅れて9時半着)にやっているとこあるかなあ
とりあえず有名な八丈ストアに向かい、島寿司なるものを買ったけれど
これは置いといてと、その近くの店に入りました。
アジフライとか、さわら、定食600円と書いてあったので
頭ン中ではアジフライだったので、当然そういうつもりが
店の人の言葉がよくわからなくて、さわらだけきこえたので
さわら、と言ってしまいました、てきぱきちゃきちゃきな女の人苦手で。
じつはさわら、てなにかよく知りません、そういえば
さわらの西京焼きというのは知っていますが
そういえば、それ以外食べたことあったっけ(・・?
寿司のネタでは食べたたことあったような、ないような。
これ自由にどうぞ。と言われて声かしたほうを向くと
テーブルにおかずがもってありました。
二回お替り、とくに春菊?のお浸しがありがたかった。
納豆とたまごもつけました、これで600円でも満足。
(朝7時からやっているみたい、翌朝も行こうかと思ったけれど飛行機の輪行したことがなくやはり不安なので、パンを仕入れて朝ご飯にしました、飛行機7時45分から受付なので間に合うと思うのですが)
さてと、ご飯も食べて、お弁当も持ったので、温泉にむけて出発。
ゆっくり進みます。だんだん登りになりますが
路肩の様相がやはり違う。お花が咲いてる。うわーっと思って
なんども戻って眺めて繰り返しました。
暖かくてだんだん、がんばる気もなくなってきました。
こんなとこストラバでもあるまいし頑張らなくていいや。
(あとで見たらストラバ箇所でした、こんなとこ設定するなよ…)
途中で写真も撮って、ゆっくり登って景色を堪能。
温泉に下ります。
みはらしの湯、おばあちゃんふたりが受付に仲よく並んでいて
ふたりでお話ししながら、お客さんにも話しかけて楽しそう。
いいなあいい情景。
町営の温泉はここだけ入るつもりでしたが記念に4か所一日周遊券を100円アップで購入。
気持いいお湯でした。
そとはぬるくて、長湯するにはそっちかもしれないけど、疲れとるには内湯かな。
ささっと入って、さらに下り次のお湯に向かいます。
そこは無料、島で一番古いらしい。ここは漁港のすぐわきにありました。
ほかにだれもいなかった。
お湯の質はここだけ食塩泉ではないみたいですこし滑らかでした。
出ようとしたら外からジャケット一枚で、飛び込んできた方がいて、
どうもサーファーの方が横のシャワールームで着替えた後、きたみたいでした。
なるほどサーファーにはいいね。
来た道をもどってさらに先に進みます。集落があってちいさなスーパーがありました。
通り過ぎたものの、あコンビニはないんだったと思い返し戻って
飲み物とお菓子を買いました。
地元の子らしい若い方がレジ打ちをしていて(意外なことにバーコードでセルフ金額支払いの最新式レジ)同じ東京なのに、島でなにもないとこで寂しくないのかな
飛行機で1時間、船で10時間で立派なビルの港についてパラダイスだというのに。
どう感じているんだろうな。島に残るひとと出ていく人の違いは何だろうな。
ぼくの親は島から東京に出たひとで、ぼくは東京から仙台の田舎に出て今島に遊びに来ているといういきさつもあり考えてしまう。
ずっと海沿いを進みます、雨が落ちそう、風が強くなってきました。
溶岩が流れ込んだような海岸。走りながら泊まれるような場所に目星をつけます。
キャンプ場はキープしているけれど、念のため。
ここで13時ころになったのでお弁当(島寿司)をたべようとリュックサックから取り出しました。
なんかでかいおにぎりみたいになってました。
ほぐしながら、醤油をつけていただきます。
魚はいろんな種類のタイ系がありましたが、一番安かった真鯛にしました。
なにかだし汁に漬けてあるみたい、肉厚でムニムニ、もちもちしておいしかったです。
キャンプ場に向かいます、いろいろ店はあるみたいですが
オフシーズンなのでなにも期待せず、またスーパーでお弁当を買って
(カキフライ弁当とカレーパンとフルーツと飲み物とお菓子)
ヤマトで輪行袋を受け取って、キャンプ場でどこにしようかなと場所探し。
下が、凸凹でないとこがいいな、
風がないとこがいいな、
せめて地面がたいらなとこ
せめて屋根
ひとつ満たされるとつぎの欲求が出るものだな。
しばらくぼうっとしてあたりを散歩
雨が落ちてきました。天気予報では明日の朝まで雨模様。
気温は18度くらい。暖かいので夏の涼しい高原キャンプみたいだなあと思いつつも
雨に濡れたらやはりひどいことになるので
やはり。キャンプ場内の屋根のあるスペースに移動しました。
ベンチに飛行機輪行バッグをしいたら、ふんわかベッドの出来上がり。
17時にもう真っ暗になったので、寝ようかと思いつつ
やっぱり21時過ぎまで眠れず、ぼうっとしていました。
身体かどうもシュラフだと寝返りもできずこわばる。
あと、水を昨日とっていないせいかトイレもあまり行かず
その成果老廃物が出ていっていないみたいだったので。
今日は水をけっこう飲みました、でトイレいくとこれまた
シュラフが真っ暗中、どっちが上だかわからずこれがまためんどくさくて
(ボトルは持っていかなかった)
これでわかったのは
野宿だと疲れがとれん。
蟻や、蚊も、虫が全然いなくていいけれど
今後、ちょっと考えよう、風呂入れないし。食費も余計にかかるし。
あしたのあさ 6時に起きて7時に支度して出よう。
7時45分輪行袋を背負って空港についてペダルも分解して
バッグにつめなくては。やったことがないので
今日もまた脳内シミュレーション、どきどきしながら
波の音と夜が更けるにつれ強くなる雨音を聞きつつ、あちこちつりそうになりながら
ゆっくり眠りに落ちました。
それにしても今、何月で、いったい自分がなにをしているのか、
まったくわからなくなった一日で、冷たいカキフライ弁当を食べながら、
せめてあったかいのが欲しい、とか、そんなことも思った。