どこか泊まりに行きたいな、仙台を抜け出して…。
そして半年前、なんとなくホームページを見つけて予約した旅館でした。
新潟は遠いし、そんなに安いワケでも
ないけれど、なんとなく行きたいと思って、そこに行くのは
それ自体が冒険のようでなにかの目的。
ついでになにか周辺にあればという程度。
新潟市内は10年以上前にマリンピア水族館に行ったくらいの、
よく知らない土地。
西高東低、おまけに強い寒気という予報をきいて
前日慌てて、タイヤ交換。
仙台から高速、途中、会津磐梯道で坂下あたりから若干の積雪、
タイヤ代えてよかったと心底。
三時間、ノンストップ。到着した、角屋旅館。
ひなびた温泉郷の真ん中あたりにあります。
いい感じに田舎っぽい。
驚いたのは、貸切風呂が四つあって、なかから鍵をかけると
廊下の一覧に灯りが付いて、ほかのひとが来ないこと。
消えている風呂には自由に24時間は入れるというのがまず
新しくて面白い。
露天風呂もありなんだか楽しかった。
泉質はラジウム泉で、女性にもいいらしい。
お風呂の中にもいろんな仕掛けがあってわくわくでしたが
なにより、
食事。
まず部屋食なんですね、それで下げてほしいときは電話をする仕組みなので
ゆっくり途中温泉に入ったりしながらほんとゆったり飲んで食べられましたし、
内容が…。
でてきたどんぐりみたいなもの。
かじると、こりっかりっとして、
なんだかローストしたアーモンドか、カシューナッツか
という風味。美味しくて、これはなに?と聞くと
カヤの実とのこと。するとずいぶんあく抜きを?と聞くと
いえ、山で拾ってきて、オーブンで焼いただけです。
思わず乗り出した身が引っ込ました、もてなしの心を捕まえようとしたら、
するりと払いのけられたような、そっけなさ。
なんということはない昔からの、あたりまえののことなのでと言いたげな。
寒ブリのしゃぶしゃぶ。
京野菜、名前忘れてとほほ、おいしかったのに。
アラやキス、生ダコ、エビのお造り
アラ!とびっくりしたのに、
はい、あらです、とまたそっけなく説明するお姉さん。
それより、キスの刺身はなんですかっ。
これは、いままで刺身で食べたことがなかったのはなんでかと
いうほどのうまさでした、甘い、旨みたっぷりの
白身、でなにかに似ているで、例えるそのなにかを越えています。
これを食べに三時間走ってきたような錯覚すらおこしました。
ああ、ノドグロは刺身で食べて美味しいのですが、
そのから揚げですから、
もうぐうの音も出ませんでした。
しめのごはん、米は、もともと農家だという旅館は田んぼをもっていて
有機米、コシヒカリ、
白いご飯がとってもおいしくて。
味噌も旅館に味噌蔵があるといいます。
朝、ロビーで暖かな炭火にあたりながら、
鉄瓶からお茶をいれて頂きました。
いい旅館でした。
ホームページ、一見の価値あります。
その後、10000羽の白鳥がきているという瓢湖に出かけました。
みなさん田んぼの落穂ひろいに出勤したようで
何羽か数えきれない鴨と、お留守番の白鳥だけがいました。
そのあと、佐渡産の鮮魚を寿司にしている回転すし屋さんに。
10時半開店早々入り
ノドグロのあぶり寿司などを食べて(食べながら後ろを見たら
20人くらい並んでいてびっくりした)、動物愛護センターでアルパカをみて
http://www.ikutopia.com/facilities/
途中、喜多方によって、はせ川で喜多方ラーメンを食べて
http://tabelog.com/fukushima/A0706/A070601/7000009/
(厳密には喜多方老麺会に入っていないので喜多方ラーメンとは言えないのだけれど)
ずいぶんメニューがふえたことにもびっくりしながら
ひさしぶりに、普通のラーメンを懐かしい思いで食べました。
おいしかった。
知らない土地で迷いまくったのもまた、いい経験、いい旅行でした。
季節季節で行けたらいいな。
おまけ
あまりに美味しくて悶絶した柿の冷たいムースと、熱い麦茶の組み合わせ