うさぎとピクニック

うさぎと、自転車、田舎での日々

勝手なつぶやき

厳冬の南面白山

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面白山高原駅
ショートながらエクストリームな体験でした。
こんな近くで、こんなことができるなんて。

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帰りの電車時間を撮り
八時半ゲレンデ下スタート。

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ゲレンデをスキーャーと前後して登り始めます。
スノーシューと、一か月前お世話になった相棒のストック。

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あのとき、一生このままかと思ったので、
夢みたい、こんなとこ荷物しょって歩いているなんて。

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天気は曇天、あまりよくないけれど
当面の行き先はよく見える、スキー場のてっぺんまで。

突然ひゃっほーと声が聞こえました。
いちばんにシュプールを描いて滑るスキーヤー
そんなにうれしいもんなんだな。
わからないけれど、にこにこしてしまう。

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標識を見つけましたが埋まってました。
スキーヤーと違う方向だといけないので
一応掘り出してチェック、
一度来たのに記憶力が、というより
雪のない時と、雪があるときはまったく違うので。

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1時間ちょっとくらいかな、歩きだして。
ゲレンデの最上部につき、いよいよ尾根にとりつきました。
そして、すぐに急登、スノーシューでは登れず
今か?と迷いながらもアイゼン取り出しました。
そしてつけようと取り出して、ぎょっ

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なんだよー6本だよ、サレワとかのせめて10本じゃないのかよー
なんでこんなの買ったんだよ
と、過去の自分に文句。
実に、初めて使います軽アイゼン。
たぶんこうだろうというつけ方をして、
そういえば、あのときそんなに冬なんて山行かないし
まあ、軽いし 安いのでいいや、と判断したような。

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そして道は自分で探すようになってきました。
木のテープを頼りに、固い斜面をがっがっとトラバースします。
ここから登りかな、というところがまたよくわからず、
ガーミンを取り出し、最大縮尺にして、現在位置と登る方向を
探りながら、歩きます。
テープを一歩登るごとに左右探しますが見えません。

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なんどか尾根の方向を間違え、ちがう方向に向かっては下り登り返し
をしました。
なんとも、いまのぼっている方向があっているのか
違うのかわからない中、ヒルクライムよろしくはーはーいいいながら
膝までのラッセル、一歩登っては半歩潜ってなので
なかなか進みません、ものすごく不安です。
進んでいいのか、また戻るんじゃないのかという。

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雪が降ってきました、強くなると自分の足跡も消えてしまいます。
引き返すタイミングも計らねば。
音もなく、色もない、足を滑らせ、もしぎっくり腰になったら
どうなるんだろう、行き先不安な孤独感は修行かと思うほど。

数年前の秋に来たときの記憶を思い起こし見えている景色と重ねます。
ほかの山とごっちゃになっていないといいのだけれどと思いながら
なによりやっぱり、数分ごとにガーミンを確認しながら。
ほんとに今回はガーミン助かりました。
尾根が、一本違ったら、全然違う崖にぶち当たって
登って戻ろうとしても戻れなくなるという実体験ありの
なかなか複雑な地形の山塊です。

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行けるかな、引き返すことになるかな
体力と痛みなど計りながら、なんとかガーミンの地図中に頂上が
入ってきました、そして一気に尾根にでると
あとはエビのしっぽなどみながら強い風の中
ざくざくと南面白山山頂に。

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そして楽しみにしていたお菓子を食べて。
ガスバーナーは、手を温めるだけに。
とてもじゃないけど飲み物沸かすことはできませんでした。
お湯をコップに注いだ途端に、凍りそうな。
手袋外すと手も切れそうに痛くなり、半端ない寒さ。

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胸のポケットで温めていたおにぎりとケーキ
持参したサーモス(むかしテルモス)の甘い紅茶だけ、飲んで、
時間をみると、12時、およそここまで3時間ちょっとかかっていました。
かえりの電車は13時20分ころなので、
1時間20分で下ろうと速攻後にしました。

左右に迷いうねった足跡を直行で横切り、最短距離でくだります
お疲れさんもうちょっとだと、自分の足跡に話しかけながら

ゲレンデ上部からはまたスノーシューに履き替えて、
てくてくと、1時間ちょっと。
下のほうは暖かい。


スキーのシュプールも増えています、
スキー登ったり降りたり三回くらいするみたい
ヤブがのぞく、野趣あふれる廃スキー場、 リフト代もかからない。

 

普通の通勤列車のような電車
何回か雪庇ふみ抜いて雪まみれのぼく。
なんというか妖怪列車みたいなものに乗り込む気分

 


しかし うちから こんなエキストリーム経験ができる山まで
電車でいけるとは。
冬山訓練にぴったり、ルートファインデング、氷のトラバース
雪庇、海老のしっぽ、スノーシュやスキーアイゼン の履き替え
膝上ラッセ

午後2時に、珈琲を暖かい部屋でというこれもまた妙

次回は作並温泉入って帰って来よう。