うさぎとピクニック

うさぎと、自転車、田舎での日々

勝手なつぶやき

正月サイクリング旅、ニ日目

二日目って言っても、実質一泊四日の三日目なので

体調的にどうなんだろう、と出発前一番心配していたことでした。

 

それが、なんとびっくり、普段は足が痛むのこらえ移動しているのに

起きてまあどこも痛みがないのでした。

朝5時ころまでぐっすりでトイレにすら一度も起きずという

ぼくは自転車乗っていたほうが調子がいいのかなんでだか。

そんな調子のいい自分を抑えきれず30分早くしてもらった朝食時間

七時半ですら待てなくなってきました、朝食内容に期待をもてなさそう

だったのとそれならコンビニでもいいし

なんといっても前日の坂が思う以上に時間食ってしまい

予定より一時間遅れだったので、同じような獲得高度の今日

もしパンクトラブルやや凍結などで歩いたり遠回りしたりすることに

なったら、予定の新幹線に乗れなくなってしまう。

それだけは避けたい、という気持ちが最大でした。

とはいっても寒く暗い中走りだしたくはないので日の出を見て出発。

熱川からの日の出

白浜で朝ごはん、地元のジュースの補給食

刮目せよ、あれがループ橋だ、

最初の目的地は天城峠(旧トンネル)ですが、そんなに興味はなく

むしろ途中のループ橋をぐるぐるしたいという欲求と距離の調整

兼ねて、坂を上りたいという気持ちからでした。

砂利道の天城峠は静かでだーれもいない。

石積みトンネルと簡単にいうけど、どうやって作ったのか、トンネルが未来永劫続かせる意思があったはずを

山の中なのに明かり。




そして帰りはその下の現代に掘られたトンネルまで下って戻りました。

下に降りたところでわさび生産者直売の店をみつけて、

わさび漬けをお願いしました。見本の大きさが違うパックが置いてあり

それにその場で詰めてもらうシステム。

わさび漬け、お酒飲まなくてもおいしいよ。

一番小さなものは300円と手ごろなのに見ていたら、丁寧に詰めて、

丁寧に包装紙で包んでくれてありがたいなあ、

おいしいんだろうなあと想像が膨らむばかりでした。

バッグに詰めながらどこから来たのと話しかけてくださり、

すごいなあ、とおばちゃんしきりに感心してくださる、

あまりほめられることがないので照れてしまいますが正直うれしい。

正直対してすごくはないのですが、ここまで来たがんばりを

評価していただいたようでうれしい。身体が丈夫だからできることね、

気をつけてね、とお声もかけていただきしみました。

それから、国道をまた走ります。

海沿いの道

国道の走りにくさ、わかりますか?



道幅狭い割に交通量がやはり多くて…走りにくい。

昼前に同じような目的の観光客の車が同じようなところをめぐるのか

ほぼ一本しかない周回道路も混む。

ランチ食べたいなあと、こころは惹かれるけれど待ち時間考えると

ほぼそれはロスタイムなので時間さけず頭の中は到着してからの

シラス丼とか海鮮丼たべまくることで妄想いっぱい。

いまは辛抱、我慢のしどころ。

ちいさなバセラ峠漢字だと婆娑羅で、すごい名前だなと帰宅して

調べてみたらこんな言い伝え。谷川俊太郎も詩にしていましたね。

 

minwa.matsurino.com

峠手前に、まんじゅうの文字が。

しばらく海にバイバイするまえにハート形の湾

直売みたいな小屋だったので入りやすそう、躊躇したものの

コンビニしばらくないし、峠前だしと声をかけてみました。

おふくろまんじゅう

温かいですか?と聞いたら、さしだした三個入りを温かいのに

代えてくれそして今食べなと、出来立てを一個おまけに。

さらに熱いほうじ茶まで入れてくれました。

縁側に座って食べてお茶飲んでいたら。まるであれだ。

水戸黄門うっかり八兵衛の世界だなと、あたたかな気持ち。

いいね観光いいね自転車。

三個で確か250円、なかにあんこが入ったふんわりした蒸饅頭

恋人岬のあたりからは富士山がぽっかりと海の向こうの

さらに雲を携え浮かんで見えて幻想的。

土肥あたりでは、なまこ壁が普通の民家にいくつも残っていて

歴史を感じます。

金山もあったときては往時の栄はさぞかしだったのでしょうね。

ここまで登っては下っての繰り返しでしたが、

そこからはまたひたすらの登り、ゆっくりでもいい

登るだけです、最後のコンビニで少し休みながら補給。

去年ブルべで炭酸飲んでから吐き気止まらなくなって以来自転車時は封印していましたが原因が別にあったみたいだったので刺激に炭酸イン。



 

指を一本間違えそう、と走りながら練習してみました。

 

見えるかなあ



時間は15時、予定どおりでしたが、おそらく登って下る途中に

暗くなるでしょう。

ライトの電池のもちを調整しながらトンネルごとにつけていましたが

途中の旧道からは常時オン。

太陽が沈み始めていました、山に沈むと思ったら季節なのか

海の方に沈んだので意外でした。

朝日も海から上がり、夕日も海に沈むのを見るって自転車で旅行してて

いままで経験あったかな…。

不思議な感じを味わっていました、だんだん暗くなってきて

沈むなまだ待ってと願いつつも時間にお願いしても時間は平等、

峠に早く着くことを願う方が先かといやそれならば速度上げるべく

頑張ればいいんだというのは理屈で、頑張れないなかで頑張って

登ってだんだん暗くなってくるのを感じるばかりでした。

沈んでいく、峠までもう少し、待って…



下り坂が見えたのでここが峠らしきところなのかと、

下向き顔を前に上げたら目の前の薄暮の広い空とかやの広がる見通しの

いいなだらかな景色の向こうに道路がまっすぐくだりカーブ、

その足元にぽっかりと白くまん丸の月が浮かんでいました。

車も通らないので、灯りがただ月とぼくのライトそれだけ、

なんとも幻想的で漆黒の闇ではないことただありがたく下りはじめました。

西伊豆スカイライン、峠少し手前の標高表示

凍結路面は黒く輝いていたので渇いた部分のうちにブレーキ、

クリート外して転倒に備えます。反対車線が渇いていれば

反対側を下ったり時に歩いたり、寒さもまあありました、

そんなにひどくはなくそれより何かのときにブレーキで滑る可能性が

あるのでゆっくりゆっくり、ずっとブレーキかけっぱなし。

こんなに長くブレーキかけっぱなししたことたぶんない。

海から標高950メーターまで登りまた海まで戻ります。

下りはじめたら一気に暗くなってきました、ぎりぎりタイミング

夕日は落ちて、あとは月明り、凍っているのですが見えますか。

おそらくこの風景と体験は今後しばらく忘れることがないでしょう、

なにか達成感と不安と希望とまじった気持ちもあり、

感動ばかりではない経験が一体になったような気持でした。


降りた場所は戸田。最初の街灯をくぐった時にはまるでお帰りと言われ

たようなそんな安心感がありました。

そこから国道一号は外してすこし裏道を海岸沿いに新富士まで

今日の200k行程のエピローグ、平均時速がここまで18キロ台だったのを

少し底あげしたいなと

頑張りますがまあ、たかが知れています。

気楽に流しながらだれも居ない工業地帯を通過、あと1キロですが?

駅なんてあるの?真っ暗なんですけど、と思ったらいきなり駅登場。

新花巻ほどじゃないけど、小さな新幹線の駅でした。

20時すぎくらい、そして、楽しみにしていた夕ご飯を食べるぞと

思ったら23時までやっているはずの店が20時半目の前で終了

えっと…終わりですか?と聞いてしまいました。

静岡おでんなるもの食べられたので満足1250円

しかたなく駅中の居酒屋でおでんと親子丼。

おでんは1250円って高い。

でも食べたことないものを食べられたからよかったかな、

静岡おでんってなにかよくわからない出汁でしたけど具がでかくて

おいしかった。

新幹線の切符、えきねっとで買ったやつくださいと窓口で言ったら

ここでは買えない券売機でどうぞと言われ、じゃあと

えきねっとログインしようとしたものの、手間取っていたら

駅員さんがわざわざ券売機の前でここ押して、ひひにかざしてもう少し

離して、と丁寧に教えてくれた。

…。

助かったけど…ちよっと微妙な気持ちに。

それにしても電車のるのも久しぶりなら新幹線なんて数年に一度

最近は自転車で出かけた時しか乗らないので、いつも不安と

喜びのはざま。

こだま

輪行荷物都合で指定席でしたが必要ないくらい空いていました、

やり切ったなあ、と無事をひとりかみしめていました。

輪行袋は大荷物ではないので予約必要ないらしいけど時に知らない人の荷物が足元にあることになるの?

今年の正月走れてよかった、7万円くらい、ずいぶん費用かかって

しまったけれど。身体も維持できて、ゆっくりというのもあるけど

どこも痛みでなかったしそんなに疲れを感じなくなってよかった。

でもここには予約なしでだれでもどうぞと書いてあるしよくわからない。



あ、ちょっと硬めのパッドのビブでしたがバッドの端がすれて

赤くにじんでしまった。帰ったらメンソレータム塗らなきゃ。

走っているときはもう2度といやだこんなとこ特に交通量と

道路の狭さとうしろからのプレッシャーがと思ったし気持ち的にも

2度と訪れることのない場所だと思いながら走っていたけれど


終えてみて、さらに1週間たってみると、あの経験がぼくを

暖かく照らしてくれます。

また行きたい、坂にしてもぜんぜんきつくなかったと、

思い始めていて勘違いだと思いなおそうとしても、

また行きたいと心が言うことを聞きません。

それにしても帰宅後走った道の情報を見ていたら、

西伊豆スカイライン

降雪でチェーン規制がかかったとか、1日遅かったら危なかった。


ぎりぎりの正月の自転車旅、ほんとに無事でなによりでした。

いちおう伊豆一周、いきたいとこ行ける体力があることがうれしい。