とある店で、マスターと話をしていたら
注文しないのになぜか、パンが出てきました。
いわく「今まで食べた中で一番おいしいパンで
自分でもパンを焼くけれど、これを食べてしまったら、
もう自分でここには到底及びもつかないので
パンやさんへの夢をやめてしまった」と。
パンなのに玄米のような風味。やさしい酸味と
丸い甘みと風味。この人のつくる料理みたいです。
うちに帰って調べてみたら、小麦酵母。
200年続く酵母らしいです。
発酵のもつ「ちから」はやっぱりすごいものですねぇ。
ところで、むかーし食べたパンに似ている気がするのですが、
あれはやはり小麦酵母じゃなかったかなと。
フランスから来た、ブッシュ・ピエールさんのパン。
ぼくが20歳そこそこの当時、そのブッシュさんの焼いたパンより
その弟子の牟田口さんのパンのほうが好きでした。当時はぶどう酵母の風味が好きでした。いま、マスターにそんなに思い入れを言われると、小麦酵母のほうがいいような気がしてくるのが不思議。で…ブッシュさんの小麦酵母、出所を聞いたことあるんですが…もしかして？
そういえば二人のこと、たいていのパン好きの
ひとは、この人たちのこと知っているので驚きます。
日本のパンの文化が、まだほんの最近開いたということなんでしょうね。
