思い出すのは寒さが続いた後、ちょっと温い日。
そしてその夕方雪がちらつきました。
あんなに暖かかったのに。
電池のラジオを持っていませんでした。
クルマで、エンジンをかけず聞きながら
ケータイの電池を充電していました。
一時間くらい、ひさしふりに聞く
ひとの声を、懐かしむ様に抱えながら
聞きました。
どの声もみな、沈み込んでいました。
泣き声を抑えているアナウンサーもいました。
30分ほど聞いて、
5分ほどエンジンをかけて
そして止めます。
ケータイの充電ケーブルが細いので
完全にバッテリーがなくなると、充電できないのです。
毎日の日課となっていました。
貴重なガソリンを ラジオとケータイにかえていました。
その前半音楽はまたく流れませんでした。
そして、そのあとはじめて聞いた音楽は
アンパンマンマーチでした
その後も何回か流れたのですが
これぼくは
元気がでるより 泣けましたね
聞くたびに思い出します。
こどもらが悲しい思いをしているからと
ながれた音楽でした。
風呂に溜めた水。
そしてガーデンソーラーライト。
真っ暗な中で、なんと力強く光ること。
山道具や自転車のライトやラジオなど含め、そのあと買った
身の回りの電池を使う機器は単三電池使用のものばかりで
まとめることにしました。
あのとき、あの夜まだ品物があったコンビニで倒れて割れた瓶など
かた付ける傍ら、唯一買ったものは、単三電池。
レジも動かないので手書きのレシートでもらったっけ。
そのあと、次に行ったらものの見事になにもなくなっていました。
10日後くらいに電気が来てまず買いに行ったのはお酒の自販機でした。
これも翌日にはもう売り切れました。
(注)あるちゆーではない。
なにより新聞で、世の中に起きていることを知りました。
極めて世界は狭く歩いていける範囲のことしかわからなかったな。
毎年静かに、あのときのことを思う、
一年の区切りのような、大晦日のような
そして明日は11日の金曜日、一回り。