菜食の年配夫婦がやっている町の小さな食堂。
ついてきたスープが
なんだか美味しかった、
人工的な味がしなかったというか。
ただついてきたスープなのに
変だなあ、と思いながら大事に飲んで
食べてからマスターに言いました。
ついてきたスープ美味しかった。
そしたら、マスターうれしそうに、
これねー、特になにもしてないよ、
豚の大腿骨をつぶすと骨のなかから
エキスがでてくるからそれを煮詰めたんだよ。
うちラーメンも一時期ラーメンスープインチキして使ったら
お客さんから言われてしまって
それでまた、手間かけてとるようにしたんだ。
あー、ばかだ…。
ばかがここにもいる…。
ちょっと哀しくなりながら
とてもうれしかったりします。
それは自分が生きてきた昭和の香り。
名残惜しくも去るか、ここに留まるか最後の時空に
留まった、オムライス。
で、その後訪れた時、人工的な味で
避けていたラーメン類を食べたら
おいしくなってて、まえとぜんぜん違ってた。
インチキしてたときに食べてたみたいというのが
ちょっとショッキング。