うさぎとピクニック

うさぎと、自転車、田舎での日々

勝手なつぶやき

なくす、なくさない

仕事でつかっている包丁があります。
あちこちで慌ただしく作業するせいで、
とてもよく無くします。

包丁なくしたら、また買います。
で、またどこか置き忘れ、なくします。
また、 買います。

あれ、でてきたよ、一番最初の包丁。
段ボールのなかに入っていたとかで
農家から戻ってきたり、冷蔵庫の後ろにあったり
新聞の間にあったり、車の隙間にあったり。
でも、またなくす。
買う。

また最初のが見つかり、ほかのは行方不明のまま。
いつしか 使いかってが一番最初の包丁に馴染みます。
使っている時間が長い分、なのか、相性がいいから
戻ってくるのか。

さほど大事にしてないのに
戻ってくるのはとてもありがたい。

なんでその1本なのかわからないけれど
なくなったらしょうがないといいつつ
大事にしていないようで、実はどこか
大事にしたい1本を探しているのかもしれまません。

で、やがてその一本は、ほかのものではなく
それでなくてはならない  一本になります。
なぜか、なくさない一本になる。

帽子。
大事な新しい帽子はなくすのになぜか
10年まえからこないだまで、仕事の時に

かぶっていた薄汚れた帽子がひょっこり顔をだす。
ずっとそこにいたかのように

そして 大事な帽子はやっぱり見つからない。
さむいなか  昔の帽子をかぶる
すぐに馴染む感覚は ほかにはないもの。

大事なものって、こうして大事な
かけがえのないものになっていくのかもしれない。

だけど失うものも多くそれに目をやるとつらい話。