うさぎとピクニック

うさぎと、自転車、田舎での日々

勝手なつぶやき

にんじん

にんじん

ぼくはにんじんなんか、大嫌い。
歯の悪いうさぎが、いいました。

かじれないから、食べたことがなかったんです。
にんじん。
今日は、そんなくまちゃんうさぎもいっしょに
みんなのにんじんばたけに、ピクニック。

底に穴の空いた、洞窟をもって
畑の上でにんじんバイキング。
食べほうだい。むしゃむしゃ。
ぼりりぼりり、もぐもぐ。
もぐもぐもぐもぐ。
みんなでもぐもぐもぐもぐ。
もぐもぐもぐ。
静かにみんなでもぐもぐもぐ。

一番最初に食べはじめた、まふちゃん
もぐもぐをやめて、2本の足で立ち上がると
ぐるーっと、あたりを見渡しました。

「にーんじん、ずいぶん大きく育ったねえ。
こないだまでこんな小さかったのに」
あんとき食べなくてよかったよ。
こんなに大きくなるなんて。
最後は、また、もぐもぐしはじめたので
よく聞こえませんでした。

横にいたのに、もぐもぐに忙しかった、うさぎのろんちゃん
「いま、なんていったっけ?」

「んー、もぐ、しておいたら
もぐ、大きく、もぐ、かなあって。」

そうだよー。突然、もぐぐをやめて
ろんちゃんが、大きな声でいいました。
なにを言ったか、分かったようです。

とっとこうよ、全部食べたら
なくなっちゃうよ、いまはおなか
いっぱいになるかも知れないけど
ちょとだけ我慢して、とっておこうよ。」

えー、どうして、
だってさと、みんなより少し大きなろんちゃんが続けます。

もっと大きくなるかも知れないじゃない。
こーんなに。
ろんちゃんの手は、耳よりも大きく、空に伸びてぐるぐる
開いて回っています。

あーってそっかー、こーんなに、
大きくなるかも知れないねー。
みんなが手と耳をぐるぐる回しました。

「じゃあさ、今日は、洞窟かくれんぼごっこしようか。」
どっちみち食べられなくて
面白くなかった、くまちゃんが張り切って言いました。

しよー。
みんなの目が輝きました。

持ってきたともだちの洞窟と、こっちの洞窟と、
にんじん畑の下を、掘り堀して、
相手の洞窟に向かっていきます。
土の下で、相手とごっつんこしないように、よけて
相手の洞窟にじーっとかくれんぼして、みつからなかったら勝ち。

でもこれは、お互いに、相手をさがせないので
ただ、移動して、お互いが探しにくるのを
じっとしてまっているという遊び。
うさぎさんは、それがことはかもなくおもしろくてたまらんい。

じーっと。
大好きなにんじんの香りの畑の下をもぐって
そして、じーっとよその穴で。
夕方になり、だれかか、帰ろうというまで、そのままみんなで
じーっ。

「こんどいつ、くる?
人参バイキング。」
くいしんぼの、まふちゃんが切り出します
「じゃあ、こんどの満月の晩しよう。」
と、一番、おおきな、言いだしっぺの
ろんちゃん。

すみません。こんなとこでなんなんですが、
こんな感じだとまだ、先続きそうなんで、
この辺で…つづく 
…のかな。
自分でも、頭の中で、勝手に
よく分かんなくて。